イギリスの就職・転職エージェントについて

古今東西を問わず、就職・転職の王道はリクルートエージェントの活用であろう。エージェントに登録し、履歴書(CV)、希望条件などを登録し、マッチする募集を検索、あるいはコンサルタントが勧めてくる募集を検討し、良さそうならばアプリケーションを提出するという流れである。

僕はイギリスで4回転職を経験し、リクルートエージェント以外の方法も色々と試してみたが、結局のところ、主にはエージェント経由で就職している。今回はイギリスで就職・転職するにあたっての、エージェントの活用について考えてみる。

日系の就職・転職エージェント

日本人に限定して人材を募集する企業は、日系の就職エージェントを通じて募集することが多い。募集する側も、日系企業だったり、日本食レストランだったり、日本人を対象に事業を行なっているものが多く、イギリスの日本人コミュニティーという限定された範囲で人が回っている構図である。

何と言っても日本語で相談ができるのがいい。また、転職コンサルタントのサービスも日本人同士なので痒いところに手が届く、期待を裏切らないサービスである。

欠点は何と言っても募集の数が極めて少ないことである。すなわち、希望の職種がそう簡単には出てこない。イギリスの日本人社会で人材を回しているわけであるから、マーケットが小さいのは如何ともしがたい。それでも求職者の数は多いので競争は激しいと言わざるを得ない。在英邦人は約63,000人おり、潜在的に職を探している層は常に存在する。明確なデータは持っていないが、以前、秘書/アシスタント職を募集したところ、かなりの人数の応募があり、優秀な人材を採用することができたことを記憶している。

代表的な日系リクルートエージェント:

英国の就職・転職エージェント

現地の就職エージェントを利用するメリットは、何と言っても募集企業とのパイプの太さである。企業側がどういう人材を欲しがっているか、募集記事を見てもきちんと書いてないポイントを知っていて、それに基づいて助言してくれる。例えば、CVはこの辺を強調して書けとか、給料の希望はこの辺をターゲットにしろとか、である。

僕ら求職者は、彼らにとっては「商品」であるから、継続的に動きを見ている。紹介してもらった会社を辞めようかと思って、次の職を探し始めると、即座に電話がかかってきて、どういう状況かを聞いて次の仕事を探すのを手伝ってくれたりもする。日本よりも人材の流動性は高いから、転職したら終わりではなく、継続的なケアが双方にとってメリットとなる。また、就職コンサルタントである彼らも転職するから、別のリクルート・エージェント会社に移っても連絡をくれたりする。

エージェントに登録してあるCVは、また転職するかもしれないから、特に取り下げたりはしていない。そうすると、時々色々なコンサルタントから電話がかかってきたりもする。今の職に満足していて、今は仕事は探してないというと、別にしつこく誘うわけでもなく、状況が変わったら連絡してくださいということで、顔つなぎ営業も日常的にやっている。

それから、エージェントは大手で全職種を扱っている会社もあれば、ある業種に特化しているところもある。僕のバックグラウンドで言えば、技術系、ハイテク系、IT系などに強いエージェントとのおつきあいが多い。また、地域に特化しているエージェントもあって、例えばケンブリッジなどではハイテク系のベンチャーや技術コンサル企業を専門に扱っている業者もある。こういうのはしばらく動いてみるとだんだんわかって来る。

以上のような状況なので、ここがオススメというのは難しい。

イギリスの就職・転職のプラットフォーム:Job Board

イギリスの就職・転職エージェントはそれこそ星の数ほどあるので、そういうところとどうやって繋がるのか?当然それはインターネット上の求人サイト、英語でいう”Job Board”を通じてである。募集企業はリクルートエージェントに求人を依頼して、エージェントは募集記事を求人サイトにアップして、それを求職者が見て応募する。したがって、求職者からは募集している企業名は見えない。我々が企業名を知るのは、エージェントで一次選考をして、ショートリストされてからである。

代表的なJob Board:

求人サイトも数多くあり、それぞれ得意領域があるので、目的に応じてうまく使っていかないと、ブラウズするだけで大仕事となってしまう。その、使い方のノウハウなどもこのサイトでは紹介していきたい。

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